青木 雄の独り言・・・EVO i8プロジェクトについて

2018年04月30日

HPをご覧の皆様、こんばんわ。

 

世間はゴールデンウィーク真っ只中ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?

 

さて、本日は先日デビューしました『エナジーコンプリートカーEVO i8 eNERGY DaGGERS EDITION』の製作/撮影プロセスについて私から直接 皆様へ御説明させて頂きますので、少し長くなりますが最後までお読み頂ければ幸いです。

 

 

 

 

皆様も御存じのように、ノーマルカラーのホワイトベースで製作した一台目以降は『サテンクローム(メッキシルバー)』『サテンパープル』というインパクトの強いカラーで製作してまいりました。

勿論、各カラーにしっかりとしたコンセプトがあり、どれも自信作だった事は間違いありません。

 

 

 

 

しかし、“EVO i8”=“インパクト”ではなく、“飛び道具”でもありません。

“EVO i8”は我々にとって紛れもなく“マスターピース”なのです。

 

その上で、今回はあえて避けてきた『サテンブラック(一般的なマットブラック)』で製作しようと決めました。

 

何故わざとスルーしてきたかと言うと、『サテンブラック』のi8なんて世界中にありふれており、特に珍しいカラーではなかったからです。

しかし、今回『サテンブラック』を選んだ経緯については、そのありふれたカラーの中で“EVO i8”をどれだけオンリーワンという存在で表現出来るかをチャレンジしたくなったことに加え、前途でお伝えした“EVO i8”=“インパクト”では無く、細部まで計算されて生まれた“傑作”である事をカラーというアドバンテージを無くした上で、改めて皆様にお伝えしたかったのです。

 

しかし、単純に“色替え”をするだけでは面白味も芸も無い為、今回もこの一台に“ストーリー(物語)”を設ける事にしました。

 

すでにベースカラーが決まっていた事もあり、そこから逆算して様々なバックグラウンドを考えた結果、マーベル映画『ブラックパンサー』をコンセプトにしたデザインで製作する事が決定致しました。

 

 

 

 

ここからは皆様も御存じ、日本が誇るラッピング界の巨匠/P.G.D代表 大塚さん(通称シンちゃん)の出番です。

 

今回はお互い時間が合わず、電話での打ち合わせが多かったのですが、私のワガママというコダワリを快く受け止めて頂き、頭の中でイメージしていたデザインをバッチリ具現化して頂きました。

ここでは短い言葉での表現となりますが、『ブラックパンサー』というコンセプトが背景にある為、実際はデザインソースを様々なところからかき集め、オリジナルデザインに仕上げるまではかなりの時間を要しました。この“時間”は大塚さんがそれだけ真摯に向き合って頂いてる証拠でもあります。だからこそ、私は大塚さんに絶対的な信頼を置いているのです。

 

勝手な意見ですが、誰かと物事をクリエイトするにあたってお互いをリスペクトする事は、良いモノを生み出す近道だと考えています。

 

そして、ラッピング施工に関しては現車があった大阪店にて作業を行って頂き、前カラーのサテンパープル剥がしから、今回のサテンブラックへのフルラッピングを含め約3日間で完成致しました。その間も進捗状況の確認やデザイン調整等、リアルタイムにて連絡を取り合い、現場調整の部分もフレキシブルに御対応頂いたお陰で納得いく作品に仕上がりました。

 

 

 

 

お待たせ致しました、続いては世界のカメラマンこと有馬さん(通称 巨匠/クア/アロマさん等)の出番です。

 

まず、今回のコンセプトを伝え、完成した車両を想像した上でロケ地のリサーチに入ります。

毎度の事ながら、我々はロケーションがキーポイントだと考えており、特にEVO i8シリーズの撮影は毎回ハードルが上がっている為 より良い作品を生み出す為にはコンセプトに合った撮影地を探し出すことは必要不可欠でした。

しかし、そんな中 今回の『ブラックパンサー』というコンセプトにおいて申し分のないロケーションを発見!!

 

 

すぐにアポイントを取り、有馬さんとロケハンへ。

こちらは有名映画/CM、そして某韓国ユニットや○代目等のPV撮影、メーカー発表会、大物アーティストのライブ会場等にも使用されている所で、現地調査を行った後、私と有馬さんはこんな素晴らしい場所で撮影できるのかと興奮を抑える事が出来ず、お互い頭の中でカメラワーク等のイメージを膨らませておりました。

その後、休憩も兼ねてカフェで撮影方法等の相談をしていたところ、有馬さんから『今回の撮影を僕の集大成にします!!』という心強いお言葉を頂戴した事を今でも鮮明に憶えております。

 

その後はお互い上映が開始した『ブラックパンサー』の映画を観て、しっかりとコンセプトの再確認を行い、どの場所がどのシーンにマッチするかを改めて考えておりました。

 

そして迎えた撮影当日。

 

撮影時間は4時間と決まっており、私と有馬さんだけでは人員不足だった為 助っ人としてEVO13.1オーナーの永○くんに手伝って頂きました。(忙しい中、有り難うね!! 本当に助かりました。)

 

高揚感と緊張で始まった撮影は予想以上に困難を極めました。

 

まず、今回のロケーションは3月下旬にも関わらず常時2〜3℃という場所で寒さが我々の体力を奪い、想定はしていたもののロケ地が薄暗いという事もあり、サテンブラックを纏ったEVO i8に対するライティングは非常に悩まされ、4時間という撮影時間はあっという間に過ぎ去りました。

 

 

 

 

私自身はフィルターを通してチェックしていた訳ではない為、どのように仕上がるのか大いなる期待と少しの不安が交差していました。

 

しかし、そんな不安は一瞬にして拭い去り、確信へと変わりました。

撮影日から数日後、送られてきた写真達は一枚一枚に有馬さんの魂が宿っており、『今回の撮影を僕の集大成にします!!』という言葉を裏切らない、我々にとっても過去最高の作品集に仕上がりました。

 

 

 

 

その後は中村君の独り言でも御紹介があったように、別日に部分カットと走行シーン撮影を夜間から朝方に掛けて行い、ようやくクランクアップとなりました。

 

 

 

 

そして、本当の意味で『EVO i8 eNERGY DaGGERS EDITION』が完成致しました!!

 

 

迎えたデビュー日。

早速、超有名海外カーマガジンサイト『DUB MAGAZINE』や国内雑誌等にも取り上げられ、SNSでも拡散される結果となりました。

また、有馬さんの写真を気に入って頂いたという事で、撮影に御協力頂いた某ロケ地において、現在『EVO i8 eNERGY DaGGERS EDITION』の写真を展示して頂いております。

 

 

 

 

この時点で私自身はようやくホッとする事が出来ました・・・。

 

 

毎回の事ながら、『EVO i8プロジェクト』に掛ける思いは誰よりも強く、私しかできないと勝手ながら自負しており、非常にプレッシャーを感じております。

しかし、私だけでは決してこのような偉業を達成することは出来ず、ラッピングを行って頂いたP.G.D代表/大塚さんをはじめとするWRAP-TECHメンバーの皆様、エナジーモータスポーツの撮影を一手に担う世界のカメラマンこと有馬さん、そして私の好き勝手を見守ってくれているガレージエブリンスタッフ一同のお陰なのです。

 

 

残念ながら、“EVO i8 CYBeR eDITION”から始まり、“EVO i8 DaRK kNiGHT EDITIoN”、そして今回の“EVO i8 eNERGY DaGGERS EDITION”という素晴らしい3作品を製作した『EVO i8プロジェクト』は今回をもって終結を迎えます。

 

 

『EVO i8プロジェクト』に関わって頂いた皆様、本当に有り難う御座いました。この場を借りて、改めてお礼申し上げます。

 

 

 

 

しかし、終わりは始まりでもあります。

すでに新しいプロジェクトはスタート致しました。

 

 

『EVO i8sプロジェクト』、乞うご期待下さい。 by 世田谷店/青木 雄

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