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二級整備士・稲数の試乗インプレッション・・・BMW M3コンペティション(F80)編

2026年05月12日

 

二級整備士・輸入車オタクの稲数 侑哉です。

 

 

 

メカニックとしての視点」そして「車オタクとしての視点」から私が感じた様々な車の乗り味、

 

 

 

魅力等を忖度抜きで解説で紹介していくコーナーです。

 

 

 

少しマニアックな話も含めて皆様に車のことを知っていただければなと思います。

 

 

 

 

今回のレビューはこの車!!!

 

 

 

 

 

 

BMW M3コンペティション(F80)編!!!

 

 

 

 
 
 

・スペック

エンジン形式 S55B30A

最高出力 450PS(331kW)/7000rpm

最大トルク 56.1Kg・m(550N・m)/2350rpm〜5500rpm

種類 直列6気筒DOHCツインターボ

総排気量 2979cc

 

 

 

 

 

 

・Mの「流れを変えた」1台

 

 

 

今回レビューする車は私が乗っているE92型のセダンモデルであるE90型の後続車F80 M3!

 

 

 

F世代からBMWは「奇数は4ドア、偶数は2ドア」と明確に区分化されました。

 

 

 

そのためM2やM4という新しいモデルが登場した一方で、最も路線が変わったのがM3と言えるでしょう。

 

 

 

 

 

 

E90/E92世代まではM3はクーペ/セダンとして分かれていましたが、F世代では

クーペ→M4

セダン→M3

と明確に分割

 

 

 

つまり4ドアセダン専用モデルになりました。

 

 

 

 

 

 

しかし、路線の変更はそれだけではなく、様々な部分で「初めて」が使われたモデルになります。

 

 

 

今回はそんなF80型M3の実力を確認していきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・時代はターボへ

 

 

 

最も変わったところで言うと、M3初のターボ車という所でしょう。

 

 

 

 

 

 

先代モデル、E90型までのM3はというとNAエンジンで、上まで回して感応性が非常に高いエンジンでした。

 

 

 

高回転型で、上まで回して気持ちの良いエンジン」がM3の特徴。V8になったE90型でもその点は変わらずです。

 

 

 

 

 

F80型はE46型以来の復活した直列6気筒エンジン、所謂BMWの「シルキーシックス」に該当するエンジンではありますが、これは「感応」のためではなく「速さのため

 

 

 

F80はもっと現代的で、もっとパワーがあって危ういエンジンです。

 

 

 

450馬力という数字は500馬力以上の車が当たり前のようになった現代では控えめに感じるかもしれませんが、実際にアクセルを踏み込むと少なくとも控えめとは言えないでしょう。

 

 

 

低回転域からドカンとくるような加速力は強烈の一言。

 

 

 

アクセルを踏み込む際には必ずハンドルは両手で握っておきましょう

 

 

 

油断するとすぐにどこかへと飛んで行ってしまいそうです。

 

 

 

550Nのトルクは1850rpm付近で発揮されるため、特に中間加速が圧倒的です。

 

 

 

組み合わされるDCTは変速が速く、加速の切れ味はレーシー。

 

 

 

 

 

 

強烈な加速が欲しい際にはギアをスパンと落として踏むだけでこなしてくれます。

 

 

 

例えば高速道路等での追い越しには一切苦労しないでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

・必要最低限?

 

 

 

F80のインテリアは悪くはありませんが・・・M専用という感じはあまりしないのが正直なところ。

 

 

 

 

 

 

シート、ステアリング、メーター、カーボントリムなど、特別感を感じる装飾はありますが、現代の基準でいうと「高級スポーツセダン」としてはやや普通。同クラスで比較すると、C63 AMGの方が豪華なのは事実です。

 

 

 

 

 

 

しかしM3はスポーツカーです。座るとかなり理にかなっていると感じます。

 

 

 

この世代のBMWは「扱いやすさ」が特徴でしょう。

 

 

 

iDriveも物理操作が中心で、エアコンも独立操作。

 

 

 

 

 

 

走行中でも直接目視せずに感覚的に操作できるので、最近の大型パネル中心のBMWよりも操作性は優秀と思います。

 

 

 

 

 

 

メーターもアナログな針ですが、味気ない液晶パネルよりもロマンを感じるのは私だけでしょうか。

 

 

 

価格に対する豪華さ」で言えば現行モデルのBMWは同クラスの他車種よりも劣るとは思いますが、M3はアスリートのようなもの。

 

 

 

アスリートは「運動することに特化した筋肉」が付くのであって。「見せつけるために筋肉をつける」わけではないのと同じで、M3も「走ることに特化した車」

 

 

 

見せつける内装は必要なく、「必要なものが必要な場所にある」だけで十分なのです。

 

 

 

 

 

 

・鋭くてシャープ

 

 

 

 

 

 

F80型からはステアリングも従来の油圧から電動に変更

 

 

 

理由は燃費改善、規制対応。

 

 

 

油圧ステアリングでは常時ポンプを回すので燃費的に不利ですが、ドライバーからすると関係なく乗り味はどうなの?という所ですが・・・

 

 

 

F80のEPS(電動ステアリング)は反応速度がかなり鋭く、圧倒的に正確です。

 

 

 

 

 

 

特にコンペティションモデルでは更に洗練されていて、ノーズの入り、切り返し、高速域での安定性はかなり優秀。

 

 

 

少し気になる所で言うと、E90型と比較すると、路面の感触等ステアリングから伝わってくる情報が少なくなったという所。

 

 

 

 

 

 

ステアリングの設定をComfort、Sport、Sport+と変更でき、変更するとステアリングの重さは変わりますが、情報量が変わるわけではありません。

 

 

 

E92を乗っている私からすると、機械と物理的に繋がっている感じが薄く感じたのが正直なところです。

 

 

 

E型のBMWを乗っていたことのある人程少し違和感を感じるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

しかしここからが面白い部分です。

 

 

 

実は最近、F80の方がアナログ感があると言われています。

 

 

 

 

 

 

と、いうのももう1世代新しいG80/G81型ではさらに電子制御が進み・・・

 

・制御関係の進化

・XDrive

・増大したパワーに対応するため

 

 

 

と様々な部分で速さのと引き換えに「デジタル感」が強くなってしまいました。

 

 

 

そうした理由で、今、この時代に乗るからこそ逆にまだアナログ感があるなと感じる人もいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・最後の「危ういM3」

 

 

 

F80型M3コンペティションは、BMW Mの中でもかなり特殊な位置に存在する車です。

 

 

 

・昔ながらのFR M3らしさ

・現代的な電子制御

・ターボ化含めた性能の高さ

 

 

 

この3つがトランプタワーのように絶妙なバランスで成り立っています。

 

 

 

 

 

 

E46型のように軽快で濃密な「自動車」ではなく

 

 

 

 

 

E92型のように「官能的」でもなく

 

 

 

 

 

 

かといって、G81型のような「完成されたデジタル感」があるわけでもありません。

 

 

 

 

 

 

F80型はその中間に存在し、独特な魅力があります。

 

 

 

コンペティションモデルはその中でもF80型の完成形

 

 

 

電子制御で武装しながらも、まだちゃんとFRの怖さがあります。

 

 

 

洗練されたクルマなのに雑な操作は許さない繊細さ、

 

 

 

ただ速いだけでなく、上手く操り切って踏み抜けた時の気持ち良さは断トツで、「上手くいけた!」という喜びもピカイチ。

 

 

F80型はそういった

現代のMモデルの中で、最も「ドライバーが試される余地」が残されている車

です。

 

 

 

 

 

 

この「ピーキーな戦闘機」を乗りこなす自信があるチャレンジャーは是非、挑戦してみてください。

 

 

 

以上

 

 

 

二級整備士・稲数の試乗インプレッション・・・BMW M3コンペティション(F80)編でした。

 

 

 

 

 

 

 

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