二級整備士・輸入車オタクの稲数 侑哉です。
「メカニックとしての視点」そして「車オタクとしての視点」から私が感じた様々な車の乗り味、
魅力等を忖度抜きで解説で紹介していくコーナーです。
少しマニアックな話も含めて皆様に車のことを知っていただければなと思います。
第八回目は・・・
BMW 8シリーズ 840i グランクーペ!
・スペック
エンジン型式 B58B30C
最高出力 340馬力(250kw)/5000rpm
最大トルク 51.0kg・m(500N・m)/1600~4500rpm
種類 直列6気筒DOHCツインターボ
総排気量 2997cc
・「最上位モデルの下位グレードの是非」
8シリーズはBMWのナンバーとしては1番上に当たります。
グレード展開は、840?、M850、M8と3グレード存在しますが(ディーゼル除く)今回レビューする840iは、悪い言い方をすると「1番下のグレード」
しかし840iには840iにのみ存在する特徴が多数あるのも事実。
決して劣っている訳ではない840iの長所を今回はご紹介いたします。
(最上位モデルならではの上質で、洗練された1台になります)
・劣っているのではなく「特徴」
840iの特徴は、3L直列6気筒エンジンというところ
M850やM8はV型8気筒。
確かに気筒数や馬力では劣りますが、エンジン自体はG29 Z4 M40iやG20 M340iと同型のユニット、他グレードではMモデルに搭載されているエンジンがMモデルではないのに搭載されています。
(BMW伝統の「シルキーシックス」が搭載されています)
また、駆動はFR、他グレードは4WDのみになります。
「直列6気筒でFR」つまり昔ながらのオーソドックスなBMWと言えるかもしれません。
(内装は「Mと比べて劣っている」ということは一切ありません)
・大柄かつ軽快
エンジンが小さくて駆動は二輪駆動ということは、つまり車重が軽いということ
840iの車重は1870キロ、M850は2090キロと220キロも軽く、M8と比較しても130キロ軽いです(M8GCは2000キロ)
全長は5085ミリ、全幅1930ミリと、大柄な車体ですが動きは非常に軽快で、FRなので頭の入りがよく、ドライバーズカーとして、楽しむことが可能です。
エンジンは340馬力と、Mモデルと比べ、スペック上は非力に感じますが、軽くなった車体と合わせ、そのようなことはなく、十分すぎる程のパワー。
8シリーズ由来のロングホイールベース、ワイドなトレッド幅を持ち合わせているので、安定性の高さはピカイチ。
特に緩いカーブが連続する高速道路等では、素晴らしい走りを見せてくれます。
(当然ランバーサポートを搭載しているので、身体の固定も安心)
・あくまで上質、しかし「面白い」
エンジンも滑らかに回りますが、先ほど説明させて頂いた通り、「他グレードのMモデルのエンジン」が搭載されているので、完全に安全なわけではなく、踏み込むと当然滑ります
(FRという事もありますが)
このエンジンの特徴は、以前レビューさせて頂いたZ4にてご説明させて頂いてます。
(「後ろが滑る」と言うのも、FRモデルになる840iの特徴です)
・わかる人にだけ刺されば良い
印象として「Mじゃないのかぁ」と思われる方もいらっしゃることと思います。
事実、私も運転する前までは、そのような印象を抱いていましたが、実際運転してみると「840iってこんなに良いんだ」と衝撃を受けました。
二輪駆動、直列6気筒と、スペックだけで見るとMモデル比べ劣っているのは事実ですが、そこにあるのは軽快さと6気筒のフィーリング。
当然、それが好みな方はいらっしゃることと思います。
逆に、M850、M8が好みな方もいらっしゃる事でしょう。
人の数だけ好みな車が存在するのは事実。エブリンでは現在、全国を見ても他にないような8シリーズから、様々な外装、内装を揃えた840i、M850、M8を在庫しております
圧倒的な在庫数から、好みの1台を是非、お探し下さい。
以上
二級整備士・稲数の試乗インプレッション・・・BMW 8シリーズ 840iGC編でした。
(三者三様、それぞれの良さが光るモデルです)